企業規模やネームバリューにこだわらず、より広く深い視野のなかから選択し、企業の背景をしっかり見つけていけば、必ずどこかに自分にフィットする会社に出合えるし、そうしたチャンスは増えていくはずである。そのためにも三年生の秋、就活を始める段になってバタバタ会社選びをしていたのでは遅い。少なくとも二年ごろから準備を始めたい。だが、学生が中小企業に関心を持たないと一方的に責めるのも問題かもしれない。学生が中小企業に応募したがらないのは情報を発信しない中小企業側にも責任があるからだ。
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目立った募集活動ができず、思うように学生との出合いの場を得られずに採用をあきらめている企業も少なくない。しかし、今や大企業といった会社の規模が安定的な職業生活を保証する時代ではない。中堅・中小企業には採用に多くの経費をかける余裕はないだろうが、そこは工夫して、地方自治体や中小企業団体、大学とネットワークを作り、積極的に採用情報を開示、インターンシップや企業説明会を通じ就職希望者ともっと接する機会を増やす努力をすべきなのだ。もっとも、中堅・中小企業でも就職人気企業は少なくない。平成建設(静岡県沼津市)には五〇人前後の採用に対し、毎年三〇〇〇人を超すエントリーがあり、東大、京大、早稲田、慶応など錚々たる大学、大学院の学生を大工として採用している。ユニークな支援制度で人材育成に熱心なタマノイ酢(大阪府堺市)も二〇数人の採用に八〇〇〇人近い学生が企業説明会に押し寄せている。またラーメン、焼肉の外食チェーンの物語コーポレーションにも五〇人の採用に一万人が企業説明会に殺到している。